希望退職や早期退職を会社で募集する場合は特別な条件が付くことがほとんどです。
手を挙げて普通に退職などという条件には希望する人はほとんどいないからです。
特別条件とは、給料数か月分の一時金や退職金割り増し会社都合での退職条件など様々ですが
中には「再就職支援会社の就職支援」という、次の職がすぐ決まるかのような制度があります。
まるで再就職先を決めてきてくれるの?位の甘い幻想を抱いてしまいがちです。
まるでスカウトのノリで行けるのではないかという甘い幻想で希望退職に乗ってしまう方も多いです。
しかし、そんなはずはないじゃないですか!
希望退職でもなんでも再就職条件に関しては普通に退職したのとほとんど変わりません。
次の面接先で辞めた理由が多少言いやすい程度ですね。
今回は筆者が体験したこの甘い幻想の末路をご覧ください。
前回記事
このご時世「希望退職」という言葉が現実味になり戦々恐々とされている方も多いでしょう。私は突然発表された希望退職制度により振り切るように退職しました。本部長からも「残ればいい事あったかもしれないのにな」と残念なのかどうかわから[…]
支援会社=自助努力
支援会社はあくまでも支援です。
希望退職で前職会社があっせんしてくれたとしても別に次の所を決めてくれるわけではありません。
よほどの実力があればあたかもヘッドハンティングかのように次の職に行くことはたやすいでしょう。
ただ、ヘッドハンティングされそうな人が希望退職に応じますか?という事です。
私自身は肩たたきされてないとはいえ、前会社に遺留された事で面白いくらいに勘違いしていました。
また、上場会社にいたプライドが余計に邪魔をします。
会社の肩書を取った40過ぎのおっさんがどれほどの価値があるのか、肩書というのはそれを麻痺させます。
婚活で妥協できないのと大して変わらないです。
いくら紹介されても、どうも合わないな…を繰り返しています。
再就職支援の方がしびれを切らしてこういいます。
やちぞうさん。。。お気持ちはわかりますが、以前と同じような条件はなかなか厳しいですよ
もう少しご自分を客観的に見てくださいね。
要約すると、「40代のプライドだけが高いおっさんをそれなりの高給で誰が雇うのかよく考えろ」です。
こんな担当の超絶嫌味に対してもまだわからないこの40代のプライドだけが高いおっさんです。
いや、それなりにやってきた自負はあるので譲れない所は譲れません
私の職歴を理解してもらって必要としていただけるところはあると思いますよ
ねーよ!
こうやって冷静に今なら突っ込めます。支援担当の方当時は本当にすいませんでした。
それほどに変なプライドに凝り固まっていたのです。
タイムリミットの2か月に近づく
こんな具合ですから決まるわけがありません。
保育園の退園期限の2か月が間近に迫ってきました。
2か月以内に就労を証明する書類を市役所に提出しなければ即刻退園です。
1歳の娘を今預かってもらえなければ面接にすら行けるはずもありませんし、ようやく入園した希望の保育園です。
妻のプレッシャーと自分のプライドの高さと娘を野に放ってはいけないというプレッシャーでもうわけわからず…
そんな時に昔同僚だったHから元気?と無邪気にメールが来ました。
近況を聞くと今品川店の店長をしてるとのこと。
聞くと人が足らなくて困っているらしい。
何?おい、俺をバイトで雇ってくれ
同僚はおそらく私の行く末を気にしてくれたんだと思いますが、まさかこんな返信が来るとは思ってなかったでしょう。
会う事になりました。
頼む、週4日5時間勤務で入れてくれ!と拝みます。人が足らないとは言っていたのでこんなおっさんでも一応元店長ですから未経験よりましでしょう
元同僚は私に向かってこういいました。
こんな時給でいいのかよ?おれは助かるけどさ・・・
正直時給なんかどうでもいいんです。就労証明書があればいいのだよ貴公
ひとまず彼はそういう事ならという事で私を雇ってくれました、もう何年振りの現場でしょうか?
というかバイトさんがそこそこ引いています。
ひとまずバイト先に就労証明を書いてもらい、滑り込みで市役所に出しに行き首の皮がつながりました。
40歳フリーターの誕生です。
職安の失業給付も泣く泣く諦めました。いまはお金より保育園です。
どうしてこうなった?
本社商品部⇒希望退職⇒品川店アルバイト
これじゃあ希望退職した意味がこの時点では無意味というか何をしているんだお前は?状態です。
店長にはくれぐれも私が在職していることは内緒に…とお願いはしたのですが
いずれにせよ営業部やら本社に書類が行けばわかる事です。まあ何千人もいるバイトなのでいちいち見ていないでしょうが。
これで再就職支援会社に連絡が言って、紹介終了とかなってもたまりません。
支援担当の人に事情を話したら大丈夫とは言ってくれましたが、反笑いです。
しかしこれで、ひとまず再就職に向けて最大の懸念が解消されました。
ここから集中して週3回のバイトに入りながら就職活動に向けて全力を傾ける事が出来そうです。
ここから安心してしまったのか、少しテンションが下がっていく悪い癖が出てきました…
転職支援会社は1年間です。まだまだゆっくり決めていきましょうか…
妥協をしなければ時がたつ
と言っている間に半年がたちました
支援会社での振る舞いももうベテラン級です。
端末室のいつもあそこに座っていた彼もいなくなったなあ。卒業か…のような寂しさが続いていきます。
このままではここの主になってしまう。
さすがにそろそろ焦ってきました。あまりブランクが空きすぎでもいい事がありません。
40歳フリーターは、いよいよ再起が難しくなってきました。
そんな矢先に支援員の方から思わぬ話が舞い込みます。。
結論
・希望退職と自主退職は再就職という観点ではほぼ変わらない
・前の会社の立場はすべて忘れよう、名刺もないただの人である
・自分が人事になったとしたら自分を雇うか考えよう
在職中に支援サービスに登録・相談して適職を見ておくのもいいかもしれませんね
doda