皆さんはどんな時に会社を辞めたくなりますか?
毎日辞めたい!と思いながらズルズルといままでここまで来てしまった…なんて方もいるでしょう。
今回は私が新卒で働いていた新車ディーラーを辞めた理由です
理由は簡単です「俺何やってるんだろう!」と思ったからです。
そんな理由で辞めてしまうなんて、甘すぎるという意見もあるでしょう。
確かに研修だけでも3か月、せっかくこれからという時にもったいないとも思います。
でも新卒って、まだやり直しが効き若くてある意味怖いもの知らずですからそんな理由でも辞めてしまうのです。
ある意味なんのしがらみのない新入社員が次々と辞めてしまう会社は体制に問題があります。
そしてそんな新卒を根性なし!という理由でかたづけてしまったら人材的に先細りになります。
今回はこんな理由?で辞めてしまった新入社員のお話です
今回から自らの社会人経験を元に「職場奮闘記」というカテゴリーで私が社会人生活で失敗したことや教訓として得てきたことなどを書いていきます。自慢できるような社会人生活ではありませんので、同じ轍を皆さんが踏まないように参考にしていただければと[…]
自分の行きつく先が見えなかった。
みなさん、いままで会社を辞めたいと思ったことはありますか?
私は新卒で何も考えないで入社した自動車ディーラーでみっちり2か月半の修行をして新車営業マンととして仕立てられました。
土日はまだショールームに居るので、皆さんがイメージするような新車営業ではありますが
平日は基本的に定められた自分のエリアのお客様に訪問に行く事が中心となります。
ただ顧客カードが60枚しかない中で、行くところなんかありません。
1日10件回ってこいと指示されても、1週間で回れます。
想像してください
1週間に1回車屋さんからセールスマンが回ってくるってありますか?
そんなことは到底現実離れしています。そうするとすぐに行く場所が無くなります。
ただ行く宛てもなく毎日田んぼの中のあぜ道に車を止めて空を見上げていると、新車営業という仕事に何の不信感もない私の心も揺らいできます。
では毎日何をするかというと、1週間に1回お客様に行ったということになるようにその顧客カードの裏の訪問履歴にうそのでっち上げ話を書くことになるわけです。
もちろんそんなのは嘘で、自宅に帰って寝てたり、本屋で立ち読みしたり他の営業所の人たちと集まって遊びに行ったりするわけですよ。
そして営業所へ戻ってきてうその訪問履歴を下記のように書きあげます。
そして毎日恒例の所長の「このお客様どうだった?」尋問が始まるわけです。
対応「おばあちゃん」 履歴「車検はまだ検討中だねと言われた」
こんな感じで書いて報告するわけですが、店長からこんな揺さぶりがあるわけですよ。
そんなこと言われてもわかりませんよ! だって本当は行ってないし!
そうなりますね、しかしアドリブが弱すぎて笑っちゃいますよね。
店長だってわかってますよ、嘘なんて。だって店長自身も同じ道をたどってきてるのですから
毎日毎日こんな茶番が繰り返されていくわけですで、月末になれば鬼の追い込み、お客様が来ないですと言えば
「じゃあ行って来いよ!!」と店長に一蹴されて終わり。
いつまでこんなことを続けていくのだろう…
毎月の販売目標というノルマは、確実に20歳やそこらの心を確実に追いやっていきます。
店頭にお客様が来ないと言い訳しても、じゃお客さんとこ行きなさいと言われる毎日
毎月の目標という名のノルマとどうしたらいいのかよくわからない状態誰かに話を聞いてもらいたいと思うも最大の理解者の1つ上の先輩が販売不振で中古車センターに異動してしまいました。
最大の理解者を失い、自分のやる気も空前の灯でした。
責任の大きさにしんどさを感じた。
車を扱う商売はミスすると、人の命を脅かすことにもなります。
また、自分のお客さんがケガをすることもあるわけです。だから整備士が国家資格となるわけです。
営業でも、命を預かる車というものを扱っている以上ミスが人命を脅かすこともあります。
陸運事務所に積載車で持ち込んだ際に、積んできた車をおろす手順を間違えて荷台から転がり始めた車を慌てて先輩と体当たりで止めたなんてこともありました。
本当にここでは書けないようなミスもあります。
その責任の重さに、深い考えもなく入社してしまった私は耐えらなくなってきました。
突然の転職決意
どんなに昼寝をしようが何しようが、営業は数字が出てればいいんです。
私のいた会社では、3か月販売台数0だと中古車センターへ送られます。そこで洗車三昧の日々となるわけです。その辺はシビアです。欠員が出ていれば再び新車営業に戻れますが、ほとんどが洗車三昧の日々に心が折れてやめていきます。
私は幸いにも中古に贈られる事はありませんでした。スレスレではありましたが、何とか数字はクリアしていました。ただ友達が買ってくれたり、親が知り合いを紹介してくれたりこれでなんとか持っていたようなものです。退職を決めたその日も、店長への報告がいつものようにありました。
いつものように嘘を書いたカードに対しての質問が始まります。嘘に嘘を塗り重ねます。その日は確か家で親とうまくいってなくかなりイライラしていた記憶があります。一通り茶番カードを見終わった店長が一言・・・
とっさに口から出ました。
店長は呆れた顔をしもういいや!来月も頑張れよと何事もなく話を終えようとしましたが…
店長は慌てて、次の日部長を呼び出し、私に合わせました。部長は私に一言
ああ、泥棒で結構ですよ。やめる会社に知ったこっちゃない。私は絞り出すような声で
こうして私は何も考えず就職した会社を何も考えず辞めたのです。
退職理由に本質的な問題が隠れている
昨今若手の先が見えないという退職理由に最近の若いのはなにも見えてないなと思ったものですが
なんのしがらみのない新卒社員は、直感的な問題を見つけます。
自分が今まで当たり前と思っていた事やこの会社だからしょうがない!と思っていたことに警鐘を鳴らしてくれます。
そうならない様に、所詮新卒とタカをくくらずに、立派な会社の一員として話を聞く事も大事ですね。