今回の人事異動で営業に配属されてしまった…
自分は向いていないのになんで?…と悶々と過ごしている方もいるでしょう。
しゃべることも下手だし、押しも弱いのに何で…
また転職活動で営業職の募集があるんだけどしゃべりも下手だしちょっと…と二の足を踏んでいる人もいるはずです。
安心してください、新規開拓の突撃営業以外はしゃべる力はそう重視されません。
むしろしゃべりすぎる人の方が余計なトラブルを引き込みやすい位です。
ズバリ営業に一番必要なスキルはしゃべりまくる力ではなく「聞く力」です。
そう、カウンセリングの能力とほんのちょっとの押しだけです。
押しと言っても「いかがですか?」程度のものです
本当?と思ったあなた…
でもなぜ「聞く力」なのでしょうか??
営業はしゃべる事でない
自ら営業に向いていない!と豪語するやちこさんの話を聞いてみましょう。
おやおや やちこさん どうしたの?
やちこさんはべつに向いていないようには見えないけどね。
成績だっていいじゃないか、なんでそんな風に考えるんだい?
てゆうか私コミュ障だし
もう、それが出来ないからってあまり落ち込むことじゃないんだよ。
少なくても新規商品をガンガン打っていくセールスマンはちょっと特殊だけど、個人営業・法人営業ともこれが必須ではないからね。
口がうまい事が逆にトラブルになる場合も
できる営業というと口がうまくて気づいたらなんでもお客様に売ってしまうイメージがあります。
それは詐欺などで騙された人がうまく言いくるめられて騙された…というようなしゃべりに乗せられた悪いイメージがついているからです。
新規のお客様の一過性のある営業であれば、しゃべる力も多少必要なんだけどね
お客様との関係性を気づいていくような法人営業などではこの「口がうまい」というのはむしろお客様とのトラブルを招く事すらあるんだよ。
褒められることはあっても「トラブル」はないだろうとお思いでしょうがトラブルになりやすいんだよ。
口がうまいと自覚している営業はそれを鼻にかけてお客様に対して一方的にしゃべり倒すことが多くなるんだよ。
思っている節がある人がいるわね。
相するとどうなるかというとね、余計な事を話してしまいがちなんだ。
しかも黙ってお客様が聞いてくれてると思い込んでどんどんしゃべりが加速してしまう。
大抵このような場合はお客様は聞いているのではなくしゃべりに圧倒されてしまっているだけだ。
お客さまの頭が理解に追いついていないので説明が頭に入ってない場合も往々にしてありがちだ。
お客様の中には考えることもないままに押し切られて「契約」してしまうことがあるんだ。
そして後で冷静になったお客様がだんだんこう思い始める。
契約後クレームになったりリピートがないのがこのタイプの営業だよ。
自分のトークスキルに頼りすぎて一方的に「売りつける」形になりがちです。
特に法人営業の場合は上取引先でこのようなクレームは今後の信頼関係を崩壊させかねないミスです。
ここでしゃべりすぎ営業の典型的なタイプのK君の例を見てみよう。
彼は自分のトークに頼りがちになりマシンガントークであれよという間に契約を取ってくるのですが、契約後にちょっと違うとお客様から申し出があったり思っていた商品ではなかったとリピートにつながらない事が多々あります。
また成約までの話にならなくても、一方的に話すだけでお客様の話を聞いていないので「どうだった?」と聞いても
まあきっとマシンガントークで間髪入れずにしゃべりまくってきたんでしょう。
お客様との話をほとんど聞いてこなかったなというのがよくわかります。
むしろ、必要なのは「聞く力」
ちゃんとお客様に質問を交えてよく話をお聞きしうまく言葉を出せなくてもいいのでちゃんと聞くことです。
ヒアリングシートを用意してもいいでしょう、ぶっきらぼうでも自分の言葉で話すことが大切です。
法人営業であれば、過分なトークスキルは逆に足かせにもなります。
大事なのは何度も言いますが「聞く力」です。
ほんの少しのクロージング力
最初にほんの少しのクロージング力(押し)が必要と言いましたが
ほら~やっぱり…とへこんだ人もいるでしょう
だから苦手だって言ってるでしょと言うあなた。
これも本当にやんわりでいいのです。
なぜやんわりでも必要かというと最後に締めないとお客様が「買います」「買いません」というタイミングがないからです。
例えば、洋服を買いに行って、店員さんと色々話をして、試着をして、いいなあと思ったとします。
店員さんが、「ぴったりじゃないですか~ いかがですか?」と背中を押してくれず無反応だったらどうしますか?
「うーん、似合わないのかな…」やっぱりちがう、辞めよう!となるかもしれません。
揺れている思いにそっと手を差し伸べるという事を意識するだけでいいのです。
ただ営業のイメージとして最後「お願いします!!」とまるでお見合いパーティーの熱で押せば何とかなる的な押しをイメージする人がいます
これで押しに負けて決まる場合もあるでしょうが、この強引さは大体お客様が「やっぱり売りつけられた…」と後悔するパターンが往々にして多いのです。
ただクロージングは強引に言ってはいけませんが、最後の一押しが出来ければ契約を逃してしまうのは事実です。
強引に迫るのではなく、正しい営業クロージング方法を学ぶこと、ほんの一押しが大切です。
クロージングというのは、相手の話を聞きながら、お互いの着地点を見つける事です。
相手にただ「はい」と言わせることではないのです。
断られるとへこんでしまう
これは、わかります。
でもこれだけは避けられませんね…
もしかしてこれが一番つらいと思っている方もいるかもしれません。
だた、これだけは少なくすることは出来ますが、絶対に避ける事は出来ません。
あなたが買う立場に立てばいらないものはいらないですよね? 断る方もエネルギーがいります。
とはいえしんどいですよね
ただ
あなたが紹介した商品が断られているという事です。
決してあなたが大きな失敗をして相手の心象を悪くしてしまったら例外ですが、それ以外はあなたの責任ではありません。
そこは割り切っていくと少しは楽になるでしょう。
考え方ひとつで乗り切りましょう。
まあいらないものは私でもいらないものね。
営業としてのスキルが上がってくれば、適切なターゲット設定が出来るようになりますから断られること自体が減ってきます。
この1点だけあればやっていける
営業のテクニックは、極めればどんどん深くなっていきますが、初級としてはこの3つをクリアできれば大丈夫でしょう。
ただ、どんなに営業力を高めても一番必要なのは
営業はトークスキルよりヒアリングスキルが大事です。
これが出来ればお客様にわからない事を言われても一端は上司や他部署に確認することで要望の解決方法は共有できます。
売り込みに行こう!で商品説明の話を延々とするのではなく、お客様のニーズをひとまずしっかり聞いて来ようという姿勢が大事です。
これなら話すのが苦手な人でも大丈夫!
皆さんも向いてないとは言わずお客様のカウンセリングをするつもりで営業という仕事にチャレンジしてみましょう。