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【スカウト?】競合への転職が決まる

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私は結局10年あまり勤務していた写真屋を退職しました。

最後は会社自体が吸収されてしまうという悲しい結末になりましたが、私が入社したころは本当に飛ぶ鳥を落とす勢いの会社でした。それがまさか「デジタルカメラ」という画期的な開発で写真を紙で残す文化事態が必須項目からただの一つの選択肢としてしかなくなりました。

全国津々浦々にあった大手がチェーンはもはやK社とP社のみ。K社はカメラを中心として早くから大きな設備投資を行い、この激動の変化にも素早く対応していました。P社は当時学生だった社長が起こしたベンチャー企業で、プリントショップを中心に合併などで伸ばしてきた企業です。

もうこの2強と地域の中規模店舗、個人店などはほぼ一網打尽につぶれていきました。2強のみがまだ1000店舗以上の店を構えています。

残存者利益というやつですね。

前回記事

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未来への扉



会社に残った人々の運命

無職になった私ですが、なんか凄く清々していました。去っていた仲間と同じ境遇になりました。

ただ、私は自ら退職を選んだ身です、前会社で本社にいたほとんどの人はK社の店舗に配属されていきました。私だって結局残ったところで店舗勤務です。

そして全国異動が激しい会社故本社のみんなは有無も言わさず全国へ散っていきました。残った所で妻も同じ会社ですから転居を伴う転勤(ほとんど)があれば別居という道しか残りません。



職探しで予想外の展開

私は職探しをのんびりしながらネットを探しているとたまたまP社の関連会社の営業職の募集がありました。

内容としては店舗を回ってP社の販促のチラシなどを置いてもらうというなかなか地味で大変そうな仕事ですが、写真の事に関してはまだわかるつもりなのと、もともと車屋で外回りをしていたので経験が生きるかなと思ったのです。(すごいなP社は、まだまだ元気だ~)

応募した数日後連絡がありました。

「別件でお話したい事があります。お越しいただけますか?」

面接じゃないのかな?

ずっとライバルだと思ってたP社の本社に乗り込みます。競合としてずっと戦っていた人達がたくさんいるんだろうなあ。P社の商品部にはずいぶん先に在庫を抑えられてとられたもんな…

別室に通されるまで「商品部」らしき人達の姿が見えます。あれが商品部の人達か…
随分あか抜けた感じに見えます。ベンチャー気質か皆今時というか洗練されたというか。

「あの人らと戦ってたんだな…」負けたとは言え不思議な気分ですね。



商品部にいらっしゃいませんか?

面接官の方がやってまいりました。商品部の部長です。
前職では、P社に負けるな!とよく激を飛ばされたものですが、その親分が目の前に座っています。

不思議な気分です。この人がP社の商品部長か…こんな日が来るとは。

商品部長
今日は面接にお越しいただきましてありがとうございます。
お忙しいところすいませんね。
 
 

今日は面接にお越しいただきましてありがとうございます。
お忙しいところすいませんね。

思ったより物腰が柔らかい
ここでまさかの提案です。

 

商品部長
今日はせっかくご応募いただいた職種よりもぜひお誘いしたい職種がございまして
前職のお仕事に近いお仕事をしてみませんか??

 

え?? そんなことありますか??

え? では今回の募集というのは何でしょうか?と聞いてみます。


商品部長
はい、やちぞうさんの前職の会社のあのプリント機、わが社もあれが出来ないのかといつも社長からはっぱをかけられていました。
あれは本当にいい機械でした。実はわが社もプリント機を開発する話を進めていまして。。。職務経歴を拝見したら、まさに当事者じゃないですか?

今そのオリジナル機の開発PJTを進めてまして、是非その一員になっていただきたいのです

いやあなた(私)のような方が開発されていたんですね。
いやーお会い出来て光栄です。

 


まさかの展開え? なんか勝手に持ち上げられてる??
たしかにこのプリント機の開発にも携わっていましたが…まさかの展開です。

 

いやいやいや、私はもし私でお力になれる事であれば
でもお役に立てるかどうか…と謙遜していいました。いうとともに、少し怖くなってきました。

上手く事が進みすぎています。

商品部長
本当ですか?ぜひ! 条件の方も前職より良い条件をご提示させていただきます
明日、正式に弊社の専務とお会いいただいて面談をお願いしたく。。

いや、お受けいただけそうで安心いたしました。ぜひ明日お待ちしております。

 

P社のビルを出て、しばし何が起こったのかわからず… まるでスカウト?いや違う

こちらこそ、あのP社の商品部長に会っただけでもネタとして前職の奴らに自慢してやろうか位に思っていたのに。

入社を決めるのが怖くなってきた

スカウト

次の日、専務にお会いし面談です。この方も業界では知る人ぞ知る人

この業界で私なんぞが、この専務とお話できるなんて恐れ多い話。しかも今はただの無職です。
専務が私に口を開きました。

専務
「まさか〇社(私の前職)のプリント機に携わっていた方が応募してくるなんてラッキーも良いところですよ、ぜひわが社に来て助けていただきたい。お給料などの条件当然以前より多く出しますよ。是非スカウトさせていただきたい」

以前はどの位もらっていたのかな?それよりも多く出しますよ…
 

 

なんと!! 恐々と試しに以前の年収より2割位多めに行ってみました

専務
おお、わかった。それで決まりだ。人事に言っておくよ。入社日は商品部長に相談して、いやー楽しみだなあ。
ちょっと癖のある上司だけど、君ならうまくやっていけそうな気がするよ。
 
 


だんだん期待の大きさに少し怖くなってきました。ん、癖のある上司?わざわざそんなこと言うのか…
確かに勿論私のやってきた経歴に関して嘘を報告しているわけではありません。しかし、本当にやっていけるのでしょうか??というかこれってスカウトなのか・・・

これはスカウトなのか?

会社を辞めて、結果として同じ業界の最大手の1つのP社の商品部に転職する事が出来ました。
しかも給料が2割アップです。偶然とは言え恐ろしい。

勇気をもって会社を飛び出して行動した事が功を奏したのでしょうか、それとも体を壊してまで会社に尽くした事がここで報われたのでしょうか?

前の会社の人間に知られたら、何と言われるのか?でももう会社はありません。

ただ、以前の会社の人たちと合う事もあるでしょう。

その時になにか言われるのではないか?

いや、私がどこへ転職しようといわれる筋合いはないと思いました。

実際に以前の会社の人達との同窓会でチクリと来ることを言う人もいましたが、ほとんどの皆が応援してくれました

まさか前の会社の人たちとガチンコで戦う事になってしまうとは思いませんでした。

こうして転職は結果的にはうまくいったようでしたが、さすが業界トップです。ここからが本当の勝負でした。 

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叱咤
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